チケット収益はどうやって増やすの!?
前回は、チケットの価値について、「お金と同様のただの紙に人々はなぜ価値を感じるのか」解説をしました。
【チケット編1】当たり前を深掘り!チケット、お金、人々はなぜ「ただの紙」を大切にするのか!?
そのチケットの収益額はどうやって計算するのでしょうか?
また、チケット収益を増やすためにはどうすればいいでしょうか!?
今回はこんな疑問に答えます。
今回のテーマ
- チケット収益はどうやって計算するの!?
- チケット収益を考えるうえで必要な単価ってなに!?
- チケット収益を増やすためにはどうすればいい!?
学生時代からスポーツビジネスの現場経験にはじめ、イベント企画制作、営業など、スポーツエンタメ業界内外を経験し、現在はプロスポーツチームに従事している筆者がわかりやすくお伝えします。
チケット収益の公式
チケット収益は次の公式で求めることができます。
チケット平均単価×1試合あたりの平均来場者数×試合数or営業日数
単価ってなに!?
単価とは?
1人あたりいくらお金を払ったか表す言葉。
スポーツのチケットであれば、1席1万円するプラチナシートから1000円台の立見席など、さまざまな価格帯の席が用意されており、これをならして1人あたりチケットにいくらお金を払ったか計算をします。
{(Aシートの価格×Aシートを購入した人数)+(Bシートの価格×Bシートを購入した人数)+・・・}÷全体の購入者数
クイズ とある日の東京ディズニーランドのチケット平均単価を計算してみましょう
参考情報:とある日の東京ディズニーランドの来場者データ
- 来場者 :1万人
- 来場者の内訳:大人:5,000人、中人:2,000人、小人:3,000人
- 大人料金:8,900円、中人料金:7,400円、小人料金:5,300円
選択肢
①6,350円/人
②7,520円/人
③8,270円/人
正解
6,350円/人
7,520円/人
8,270円/人
解説
{(大人の価格×大人チケットを購入した人数)+(中人の価格×中人を購入した人数)+(小人の価格×小人を購入した人数)}÷全体の購入者数
数字を当てはめると・・・
{(8,900円×5,000人)+(7,400円×2,000人)+(5,300円×3,000人)}÷10,000人
={(4,450万円)+(1,480万円)+(1,590万円)}÷1万人
=7,520円 となります。
ディズニーリゾートではチケットのことを「パスポート」と呼んでいますが、今回はテーマの都合上、チケットと呼称しました
また、今回は例題のため、数値は実際のデータに基づいたものではありません。
チケット収益を増やす3大要素
少し数字が多く出てきてしまいましたが、最後はシンプルにチケット収益を増やす方法を解説します。
それも実はチケット収益の公式が重要です。
復習ですがチケット収益は
チケット平均単価×1試合あたりの平均来場者数×試合数or営業日数
で求められます。
詳細に計算をするのであればクイズのように都度計算が必要ですが、チケット収益を増やす企画を考える際であれば、「チケット平均単価」「平均来場者数」「試合数or営業日数」どれを増やすべきか、ここから考えていくと良いでしょう。
例えば、チケット平均単価を向上させることを目的とするのであれば、高価格帯の座席を増やし特典内容を充実させるたり、低価格帯の金額を値上げするといった手段が考えられるでしょう。
次に平均来場者数を向上させることを目的とするのであれば、来場者にプレゼントをしたり、特別ゲストとして有名人をお招きしたりと来場するきっかけを増やしてあげることが手段として考えられるでしょう。
最後に、試合数or営業日数ですが、プロスポーツであれば年間の試合数が決まっているため、なかなか試合数を増やすということは難しいです。それであれば、公式戦以外のイベントを企画して収益を得られる機会を増やすということも手段として考えられるでしょう。
複雑な課題もシンプルに整理をしてみる
このようにチケット収益という漠然としていて、なおかつ、数字が大きいものであっても、チケット収益の構成要素である「平均単価」「平均来場者数」「試合数or営業日」この3つを軸にシンプルに考えていくことができるとチケット収益向上というテーマについても考えていくことができるでしょう。
3つの軸に関する具体的な企画事例はまた別のコンテンツにてご紹介できればと思います。
ぜひ、このサイトを通して、スポーツ業界のことはもちろん、ビジネスの仕組みやファンを掴む秘訣を一緒に楽しく学んで、どの業界でも活躍できるビジネスマンを目指していきましょう!